Claude Codeのコンテキスト問題、あなたも悩んでいませんか?
Claude Codeでコーディングを続けていると、必ずぶつかる壁があります。それが「セッションをまたぐと記憶がリセットされる」問題です。
昨日まで議論した設計方針、先週直したバグの経緯、プロジェクトの命名規則…。新しいセッションを開くたびに、Claudeはまっさらな状態からスタートします。「あの件、前に話したよね?」と何度も同じ説明を繰り返す経験、ありませんか?
副業や個人開発では特にこれが痛くて、限られた作業時間のうち何割かが「コンテキストの再説明」に消えていきます。
そこで今回紹介するのが、GitHubで61,000スター超えを獲得している注目のOSS、claude-memです。Claude Codeのライフサイクルフックに自動で割り込み、セッション中の作業をすべて記録・圧縮して次回セッションへ引き継ぐ、永続メモリ圧縮システムです。
claude-memとは?仕組みをざっくり理解する
claude-memは、Claude Codeのフック機能を活用したセッション横断型メモリシステムです。Node.js(TypeScript)製で、裏側ではSQLiteとChromaベクトルDBを組み合わせて動いています。
構成要素はシンプルに4つ:
| コンポーネント | 役割 |
|---|---|
| Worker Service | Bunで動くHTTP API(localhost:37777) |
| SQLite | セッション・観察・サマリの永続保存 |
| Chroma | セマンティック+キーワードのハイブリッド検索 |
| Hooks | Claude Codeのライフサイクルに自動で割り込む |
フックは5つのタイミングで動作します:SessionStart(起動時にコンテキスト注入)、UserPromptSubmit(プロンプト送信前に関連記憶を付加)、PostToolUse(ツール実行後に観察を記録)、Stop(応答終了後にサマリ生成)、SessionEnd(セッション終了時に全体圧縮)。
特筆すべきはポート37777でWebビューアも起動する点。ブラウザから記録された記憶をGUI上で検索・確認できます。さらにmem-searchスキルを使えば、Claude Code上から自然言語でメモリを検索することも可能です。
Claude Codeとエージェント連携の活用例はこちらも参考にしてみてください。
インストール方法:5分で導入できる
インストールはnpx一発で始められます。対話式セットアップが用意されているので、設定ファイルを手動で弄る必要はありません。
1. インタラクティブインストール(推奨)
npx claude-mem install
実行するとプロジェクトの選択や設定項目をプロンプトで聞いてくれます。
2. ヘルプ確認
npx claude-mem --help
3. Workerの起動確認
インストール後、Claude Codeを起動すると自動でWorkerが立ち上がります。ブラウザで以下にアクセスするとWebビューアが確認できます:
http://localhost:37777
4. Gemini CLIへの対応
Claude Code以外にもGemini CLIで利用できます。インストール時のオプションで選択するだけです。
npx claude-mem install --target gemini
なお、サーバーサイド開発環境をVPS上に構築したい場合は、ConoHa VPS(月額最安クラスのVPS)がコスパよくおすすめです。claude-memのWorkerを常時起動させておくのにも使えます。
副業・個人開発での具体的な活用シナリオ
「便利そうだけど、実際どう使うの?」という声に応えて、副業エンジニアがよくハマるシーンでの活用例を挙げます。
シナリオ1:週末だけ触るサイドプロジェクト
週1〜2回しか触れないプロジェクトでは、「前回どこまでやったっけ」という確認作業が毎回発生します。claude-memを入れておくと、SessionStartのタイミングで前回の作業内容・議論・TODOが自動注入されます。Claude Codeが「前回、認証周りのリファクタ中でしたね。続きから始めますか?」と文脈を持った状態で返答してくれます。
シナリオ2:複数クライアントの案件掛け持ち
副業で複数案件を同時進行する場合、それぞれのプロジェクト固有の命名規則・アーキテクチャ方針・禁止事項などをClaude Codeに覚えさせておけます。案件を切り替えるたびに「このプロジェクトではAPIはRESTでなくGraphQLを使う方針だった」という情報が自動で注入されるようになります。
シナリオ3:バグ調査の引き継ぎ
「先週調べたあのバグ、原因の仮説はなんだったっけ」という状況でも、mem-searchスキルで「認証エラー 先週」などと自然言語検索をかければ、過去の観察ログから関連記録を引っ張ってきてくれます。
副業で役立つOSSツールのまとめも合わせてチェックしてみてください。
Endless Mode(Beta)と検索機能の詳細
claude-memにはEndless Mode(ベータ)という機能があります。これは文字通り、コンテキストウィンドウの制限を意識せずに作業を続けられるようにするモードです。
仕組みとしては、コンテキストが長くなってきたタイミングで古い情報を圧縮・要約してSQLiteに格納し、必要に応じてChromaのセマンティック検索で再注入します。これにより、理論上は無限にセッションを続けられる状態を目指しています(ベータなので安定性は要確認)。
検索エンドポイントはWebビューア経由で10種類が提供されています:
# 例:キーワード検索
GET http://localhost:37777/search?q=認証リファクタ
# 例:セマンティック検索
GET http://localhost:37777/semantic?q=ユーザー認証の設計方針
コードベース全体の関係性を可視化したい場合は、graphifyによるナレッジグラフ化と組み合わせると、さらに強力な開発体験が得られます。
他のAIコーディングツールとの比較
claude-memはClaude Code専用(+Gemini CLI対応)のツールですが、そもそも他のAIコーディングアシスタントと比べてClaude Codeを選ぶ理由はどこにあるのでしょうか。
CopilotとCursorの比較記事でも触れていますが、Claude Codeの強みはターミナルネイティブかつエージェント的な自律動作にあります。claude-memはまさにその「エージェントとしての連続性」を補強するツールです。
| ツール | 永続メモリ | フック連携 | ローカル動作 |
|---|---|---|---|
| claude-mem | ◎ SQLite+Chroma | ◎ 5フック | ◎ 完全ローカル |
| GitHub Copilot | △ なし | × | × |
| Cursor | △ ルールファイルのみ | △ 限定的 | △ |
特に完全ローカル動作という点は、業務委託案件でソースコードを外部送信できない副業エンジニアにとって重要なポイントです。
今月のGitHubトレンドまとめでも類似ツールをいくつか取り上げているので、気になる方はご覧ください。
まとめ
claude-memは、Claude Codeユーザーにとって「入れない理由がない」レベルの実用ツールです。
- セッションをまたいだコンテキストの自動保持
- SQLite+Chromaによる高速・高精度な記憶検索
- インストールは
npx claude-mem install一発 - Webビューアで記憶の可視化・管理が可能
- 副業・個人開発の「再説明コスト」を大幅削減
61,000スター超えというのも納得の完成度で、TypeScript製なのでカスタマイズもしやすいです。まずは手元のサイドプロジェクトに試してみてください。セッションを開くたびに「Claudeが文脈を覚えている」体験は、一度味わうと戻れなくなります。
よくある質問(FAQ)
Q. claude-memはClaude Code以外でも使えますか?
A. はい、Gemini CLIにも対応しています。インストール時に--target geminiオプションで切り替えられます。
Q. 保存されたデータはどこに置かれますか?
A. ローカルのSQLiteファイルとChromaDBに保存されます。外部サーバーへの送信はなく、完全にローカル完結です。
Q. Chroma(ベクトルDB)を別途インストールする必要はありますか?
A. npx claude-mem installの対話式セットアップの中でセットアップされます。Chromaが未インストールの場合はガイドが表示されます。
Q. Endless Modeはどのくらい安定していますか?
A. 現時点ではBetaタグがついており、本番案件での利用は慎重に。まずは個人プロジェクトで試してみることをおすすめします。
Q. 記憶のリセットや削除はできますか?
A. Webビューア(localhost:37777)から個別の記録を削除・管理できます。全消去したい場合はSQLiteファイルを直接削除する方法が確実です。
Q. Windows環境でも動きますか?
A. Node.jsとBunが動く環境であれば基本的に動作します。ただしWSL2上での利用が安定しているという報告が多いです。


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