7MBで全部入り?Teraxはターミナル・エディタ・AIエージェントを一体化した軽量開発環境だった

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7MBで全部入り?Teraxはターミナル・エディタ・AIエージェントを一体化した軽量開発環境だった

VS Codeが重い、テレメトリーが嫌い、AIはローカルで動かしたい──全部解決したい

「VS Codeを起動するたびにファンが回る」「設定を変えると何かがMicrosoftに飛んでいく気がする」「GitHub CopilotやCursorは月額を払い続けるのがしんどい」──こういった不満を抱えながらも、代替手段が見当たらず渋々使い続けているエンジニアは少なくないはずだ。

とくに自宅サーバーやVPS上でコードを書くじさくエンジニアや、副業案件を軽量な環境でこなしたいプログラマーにとって、「重いIDEを入れたくない」という気持ちはよく分かる。

そこに2026年4月、GitHubで急上昇したTeraxcrynta/terax-ai)が登場した。インストーラーのサイズはわずか7〜8MB。ノーテレメトリー・ノーアカウント。それでいてターミナル・コードエディタ・AIエージェント・Git管理・Webプレビューをすべて内包している。

本記事ではTeraxの機能を徹底的に掘り下げ、じさくエンジニア・副業プログラマー目線の活用シナリオまで紹介する。

Teraxとは──Tauri+Rustで7MB、開発哲学は「使う人間のもの」

TeraxはTauri 2 + Rust + React 19で構築されたターミナルファーストのAI開発環境だ。ライセンスはApache-2.0、GitHubのスター数は6,786(2026年6月時点)と急増中。

なぜ7MBに収まるのか

VS Codeが数百MBになる理由の一つは、Electron──つまりChromiumとNode.jsのランタイムをまるごと同梱しているからだ。TeraxはElectronを使わず、OSネイティブのWebViewを活用するTauriを採用している。Rustで書かれたバックエンドはバイナリサイズが小さく、起動も速い。

テレメトリーゼロの哲学

Teraxにはノーテレメトリー・ノーアカウントという明確な設計方針がある。AIのAPIキーはローカルに保存し、外部へ送信されない。「自分のツールは自分でコントロールする」という姿勢は、プライバシーを気にするエンジニアには刺さるポイントだ。

主な機能紹介

ターミナル──xterm.js + WebGLで速い

  • Native PTY対応(zsh / bash / fish / pwsh / cmd)
  • マルチタブ+バックグラウンドストリーミング
  • 水平・垂直分割パネル
  • インライン検索・リンク検出・True Color(24bit)
  • レンダラーにWebGLを使用しており、大量出力でも描画が詰まりにくい
  • ターミナルの使い心地については[DeepSeek-Reasonixでターミナルからコーディング](https://devsideup.com/deepseek-reasonix-terminal-ai-coding-agent/)でも触れているが、AIとターミナルが同一ウィンドウに統合されているとワークフローが大きく変わる。

    コードエディタ──CodeMirror 6ベース

    軽量とはいえエディタ機能は本格的だ。

  • 対応言語: TypeScript / JavaScript / Rust / Python / Go / C・C++ / Java / HTML・CSS 等
  • インラインAI補完(ローカルモデル含む)
  • Diff表示:AI編集結果をハンクごとにAccept / Rejectできる
  • Vimモード対応
  • テーマ 10種類: Atom One, Aura, Copilot, GitHub Dark/Light, Nord, Tokyo Night など
  • Vimキーバインドが使えるのはCLI派エンジニアにとって見逃せない点だ。

    AIサイドパネル──BYOK(Bring Your Own Key)

    後述するが、使いたいプロバイダーのAPIキーを持ち込む方式。サブスクリプションではなくAPIの従量課金で済む。

    ソース管理──Git操作をGUI+CLIで

  • Stage / Unstage をハンク単位で操作
  • コミット・プッシュ
  • Gitグラフでブランチ・マージのレーンを視覚化
  • コミット検索・フィルタ
  • Webプレビュー

    ローカル開発サーバー(localhost:3000 など)を自動検出してプレビュータブで表示する。フロントエンド開発でブラウザを別ウィンドウで開く手間が省ける。

    AI機能の詳細──BYOKで好きなモデルを持ち込む

    対応プロバイダー一覧

    | カテゴリ | プロバイダー |
    |—|—|
    | クラウドAPI | OpenAI, Anthropic, Gemini, Groq, xAI, Cerebras, DeepSeek, Mistral |
    | ルーター | OpenRouter |
    | 互換エンドポイント | OpenAI互換API全般 |
    | ローカル/オフライン | LM Studio, MLX, Ollama |

    [FreeLLMAPIで14社のAI無料枠をまとめて使う](https://devsideup.com/freellmapi-free-llm-api-proxy-14-providers/)で紹介しているようなプロキシ経由でも、OpenAI互換エンドポイントとして登録すれば利用できる。無料枠を組み合わせることでコストをほぼゼロに抑えることも可能だ。

    ローカルモデル対応

    OllamaやLM Studioをローカルで起動し、そのエンドポイントをTeraxに登録するだけで完全オフラインのAIコーディング環境が完成する。インターネット接続なし、APIキーなし、課金なし──じさくサーバー環境との親和性が高い。

    エージェントワークフロー

    Teraxのエージェント機能は単なるチャットではない。

    1. プランモード:実行前に計画を確認し、承認してから動かす
    2. サブエージェント:タスクを分割して並列処理
    3. プロジェクトメモリ(TERAX.md):プロジェクト固有のコンテキストを永続化
    4. ファイル操作ツール:read / write / edit / grep / glob + bash(承認ゲート付き)
    5. カスタムエージェント:独自のシステムプロンプトとツールサブセットで専用エージェントを作成

    承認ゲート付きのbash実行は、エージェントが勝手にrm -rfを走らせないための安全装置として機能する。自動化しつつも人間がコントロールを持つ設計だ。

    インストール・セットアップ

    インストール手順

    1. [GitHubのReleasesページ](https://github.com/crynta/terax-ai/releases)から対応OSのインストーラーをダウンロード
    2. 通常のアプリと同様にインストール
    3. 自動アップデート対応のため、以降は起動時に最新版を確認してくれる

    対応OS: macOS / Linux / Windows

    初期設定の流れ

    `
    1. AIプロバイダーを選択(例: Ollama → ローカル、Anthropic → クラウド)
    2. APIキーまたはエンドポイントURLを入力
    3. デフォルトモデルを指定
    4. テーマ・フォント・Vimモードの有無を設定
    5. そのまま使い始める(アカウント登録不要)
    `

    Ollamaを使う場合は事前に ollama pull llama3 等でモデルをダウンロードしておき、エンドポイントを http://localhost:11434 に設定するだけだ。

    じさくエンジニア向け活用アイデア

    VPS上の軽量開発環境として

    TeraxはLinux対応なので、VPS上にインストールしてリモートデスクトップ(X11転送やVNC)経由で使うことができる。7MBのアプリなのでConoHa VPSの最小プランでも快適に動作する。VS Codeのリモート拡張機能を使うより遥かにシンプルな構成になる。

    想定構成の例:

    `
    ConoHa VPS(1GB RAM / 1コア)
    └── Ubuntu 24.04
    ├── Terax(7MB)
    ├── Ollama + Mistral 7B(ローカルAI)
    └── Node.js / Python / Rust 開発環境
    `

    副業開発のワークフロー

  • 複数案件のリポジトリをマルチタブで管理
  • AIエージェントにコードレビューを依頼しながらPR準備
  • GitグラフでWIPブランチを視覚確認
  • WebプレビューでUI確認をブラウザ切り替えなしで実施
  • ネット非接続・オフライン環境

    Ollamaをバックエンドにすれば、新幹線・飛行機・ネット環境のない作業場所でもAI補完が動く。

    VS Code / Cursor との比較

    | 項目 | Terax | VS Code | Cursor |
    |—|—|—|—|
    | インストールサイズ | 7〜8MB | 数百MB | 数百MB |
    | テレメトリー | なし | あり(設定で無効化) | あり |
    | アカウント | 不要 | 不要 | 必要 |
    | AI課金 | BYOK(従量) | 拡張機能依存 | 月額サブスク |
    | ローカルAI | ネイティブ対応 | 拡張機能経由 | 一部対応 |
    | 拡張機能 | なし | 豊富 | VS Code互換 |
    | Git GUI | 内蔵 | 内蔵 | 内蔵 |
    | Vimモード | 内蔵 | 拡張機能 | 拡張機能 |

    TeraxはVS Codeの「完全な代替」ではなく、軽量・プライバシー重視・BYOK AIという特定の価値観に特化したツールだ。拡張機能のエコシステムが必要な場合や、大規模なプロジェクトでLanguage Serverをフル活用したい場合はVS Codeの方が適している。一方で「ターミナル+エディタ+AIをシンプルに一体化させたい」「VPS上で軽く動かしたい」「月額コストをゼロにしたい」という用途ではTeraxが刺さる。

    まとめ

    Teraxは「7MBでここまでできるのか」という驚きと、「自分のツールを自分でコントロールしたい」という哲学が詰まったプロダクトだ。ターミナル・エディタ・AIエージェント・Git・Webプレビューを一画面に収め、テレメトリーなし・アカウントなし・BYOK──という設計は、じさくエンジニアや副業プログラマーのニーズとかなりの部分で一致する。

    VS Codeを捨てる必要はないが、「サブのツール」「VPS専用の開発環境」「オフライン作業用」として試す価値は十分にある。

    よくある質問(Q&A)

    Q1. TeraxはWindows上でも動きますか?

    はい、macOS / Linux / Windowsすべてに対応しています。WindowsではPowerShell(pwsh)やcmdをネイティブPTYで利用できます。

    Q2. AIのAPIキーはどこに保存されますか?外部に送信されませんか?

    APIキーはローカルに保存され、テレメトリーは一切ありません。通信はユーザーが設定したAIプロバイダーのエンドポイントに対してのみ行われます。

    Q3. 拡張機能は使えますか?VS Code拡張機能と互換性はありますか?

    現時点ではVS Code拡張機能との互換性はありません。Teraxは「最小限の機能を一体化する」設計思想のため、拡張機能エコシステムは持っていません。必要な機能が揃っているかを事前に確認してから移行を検討するのがおすすめです。

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