あなたのサイトにまだ「クッキー同意バナー」を貼ってる? 正直、あれを入れた瞬間にユーザー体験がガタ落ちしてるのに気づいてる?
Google Analyticsを使い続けることで、ユーザーのプライバシーを侵害しているかもしれないという不安、エンジニアなら一度は感じたことがあるはず。EUのGDPR、日本でも少しずつ厳しくなる個人情報の扱い。「とりあえずGA4入れた」だけで本当に大丈夫なのか、ずっとモヤモヤしてた。
そこで実際にPlausible Analyticsを自分のVPS上にセルフホストして、3週間使い込んでみた。結論から言うと、クッキー不要・クソ軽い・ダッシュボードがシンプルで使いやすいの三拍子で、個人ブログや副業サイト向けには完全にこっちのほうが向いてる。
この記事では、Plausible Analyticsの特徴から実際のセルフホスト手順、Google Analyticsとの比較、よくある落とし穴まで、全部まとめて解説する。
Google Analytics、実は使いにくくなってた話
GA4に移行してから、「あれ、前より使いにくくなった?」って感じてる人は多いはず。UA(ユニバーサルアナリティクス)がサポート終了してGA4に強制移行させられたとき、多くのエンジニアが「ページビューを見たいだけなのに、なんでこんなに複雑なんだ」とぼやいてた。
GA4の何が面倒なのか
具体的に言うと、こんなことが増えた:
- クッキー同意バナーが必須になった(GDPR・CCPA対応のため)
- ページビューを見るだけでも数クリック必要な複雑なUI
- 計測用スクリプトが45KB超え(サイト表示速度に影響)
- 個人情報を米国サーバーに送信する点が法的グレーゾーン
副業でブログや小規模サービスを運営してるエンジニアにとって、GDPR対応のコンプライアンスコストは笑えないレベルになってる。バナー実装だけで数時間かかることもある。
そこでPlausibleを試してみた
「シンプルで、プライバシー重視で、自分のサーバーで動く解析ツールがあれば最高じゃないか」と探してたら、GitHubスター数2万超えのPlausible Analyticsにたどり着いた。試してみたら想像以上に良かったので、紹介する。
Plausible Analyticsとは何か
Plausible Analyticsは、エストニア発のOSSウェブ解析ツール。2019年にリリースされ、「Googleに依存しないアクセス解析」をコンセプトに開発が続いてる。GitHubのスター数は現在2.1万超(2024年時点)で、セルフホスト可能なプライバシー重視ツールとして世界中で使われてる。
Plausibleの主な特徴
| 項目 | Plausible | Google Analytics 4 |
|---|---|---|
| クッキー | 不要 | 必要 |
| GDPR対応 | デフォルトで対応 | 設定が必要 |
| スクリプトサイズ | 約1KB | 約45KB |
| セルフホスト | 可能 | 不可 |
| ダッシュボード | シンプル | 複雑 |
| 無料プラン | セルフホストのみ | あり |
スクリプトサイズが1KBというのはマジで笑えないレベルの差。45倍の差がある。Lighthouseスコアを気にしてる人にとって、これは無視できない。
クッキー不要のしくみ
Plausibleは個人を追跡するためのクッキーを一切使わない。代わりに、IPアドレスとユーザーエージェントをその場でハッシュ化して「ユニークビジター」を判定し、生データは保存しないという設計になってる。
つまり、クッキー同意バナーが要らない。法的にもGDPRの「個人データ処理」に該当しないとPlausibleは主張していて、EU内の多くの企業がバナーなしで使ってる。
セルフホストで実際に動かしてみた
公式が提供してるDockerイメージを使えば、自前のVPSに数十分でデプロイできる。実際にやった手順を書く。
必要な環境
- VPS(最低1GBメモリ推奨。2GB以上あると快適)
- Docker + Docker Compose
- ドメイン(SSL化必須)
VPSについては、ConoHa VPSが月額880円(1GB/1コア)から使えて、セルフホスト用途には十分。スペックと価格のバランスが良く、国内サーバーなので個人情報を国内に留めたい場合にも向いてる。
Xserver VPSも選択肢のひとつ。月額830円(1GB)から使えて、国内最大手のサポートが安心ポイント。
Xserver VPSを見てみる(※アフィリエイトリンク)
docker-compose.ymlの設定
公式リポジトリ(plausible/analytics)からクローンして、設定ファイルを作る。
git clone https://github.com/plausible/community-edition.git plausible-ce
cd plausible-ce
次にplausible-conf.envを作成:
BASE_URL=https://analytics.yourdomain.com
SECRET_KEY_BASE=(openssl rand -base64 64で生成)
TOTP_VAULT_KEY=(openssl rand -base64 32で生成)
SECRET_KEY_BASEは必ず以下のコマンドで生成すること:
openssl rand -base64 64
起動と初期設定
docker compose up -d
起動したら、設定したドメインにブラウザでアクセス。初回は管理者アカウントを作成する画面が出る。
https://analytics.yourdomain.com/register
アカウント作成後、「Add Website」でサイトを追加すると、埋め込み用のスクリプトが発行される:
<script defer data-domain="yourblog.com" src="https://analytics.yourdomain.com/js/script.js"></script>
これをサイトの<head>内に貼るだけ。Wordpressならテーマのfunctions.phpかプラグイン経由でOK。設定はこれで終わり。
リバースプロキシの設定(Nginx)
外部公開するにはNginxでリバースプロキシを設定する:
server {
listen 80;
server_name analytics.yourdomain.com;
location / {
proxy_pass http://localhost:8000;
proxy_set_header Host $host;
proxy_set_header X-Real-IP $remote_addr;
proxy_set_header X-Forwarded-For $proxy_add_x_forwarded_for;
proxy_set_header X-Forwarded-Proto $scheme;
}
}
SSL化はCertbotで一発:
certbot --nginx -d analytics.yourdomain.com
ここまでやれば、本番環境で動くPlausibleの完成。実際にかかった時間は30〜40分くらい。
実際のダッシュボードを使ってみた感想
起動してデータが溜まり始めると、ダッシュボードがシンプルで驚く。GA4みたいに「あのレポートどこだっけ」ってなるUIじゃなくて、1画面にほぼ全部の情報が収まってる。
見られる主な指標
- ユニークビジター数・ページビュー数(グラフ付き)
- 直帰率・セッション時間
- トップページ一覧(どのページが読まれてるか)
- 流入元(検索、直接流入、SNS別)
- 国・デバイス・ブラウザ別の内訳
- カスタムイベント(ボタンクリックなどもトラッキング可)
地味に便利なのは、フィルター機能。特定のページだけ、特定の流入元だけに絞り込んでデータを見られる。GA4でこれをやろうとすると「カスタムレポート」を作らないといけないけど、Plausibleはその場でポチポチ絞り込めて直感的。
副業ブログで使うとどう変わるか
副業でブログを運営してると、「どの記事が読まれてるか」「どこから来てるか」の2点さえわかれば十分なケースが多い。Plausibleのシンプルなダッシュボードはそこにフォーカスしてる。
GA4で「えっと、ユーザー数はどこで見るんだっけ」って毎回迷ってた時間が、完全になくなった。
こんな人におすすめ:活用事例3選
ケース1:副業ブログを運営してるエンジニア
田中さん(仮名)は技術ブログを副業で運営しながら、GA4のUIに毎回ストレスを感じていた。「ページビューだけ見たいのにどこにあるかわからない」「クッキーバナーを実装するのに半日かかった」という状態。
PlausibleのクラウドプランはVercelやNetlifyと同じ感覚でスクリプト一行貼るだけ。クッキーバナーも不要になり、読者の直帰率が3%改善した(バナー表示によるUX低下がなくなったため)。月額9ドル(約1,350円)の費用対効果は十分と感じてる。
ケース2:クライアントのサイト運用を請け負うフリーランス
フリーランスで複数のクライアントサイトを管理してる場合、Plausibleのセルフホスト版は「複数サイトを一括管理できる」点が刺さる。1台のVPSで10サイト分のデータを管理しても、月額1,000円程度のサーバー費用で収まる。
クライアントに「GDPRに完全対応した解析ツールを使っています」と説明できるのも、差別化ポイントになってる。
ケース3:海外ユーザー向けサービスを作ってるエンジニア
EU向けのWebサービスを運営してる場合、GDPR対応はほぼ必須。Google AnalyticsをGDPR準拠の形で使うには、データ処理契約(DPA)を締結して、同意バナーを実装して…と手順が多い。
PlausibleはそもそもEU内に本社があり、デフォルトでGDPR対応。セルフホストすれば「データがEUから出ない」構成を作れる。規制対応のコストを大幅に削れた、という声をよく聞く。
よくある失敗・注意点
ミス1:メール設定をしないまま運用開始する
Plausibleはパスワードリセットにメール送信が必要。でも初期設定でSMTP設定を省略してしまうと、パスワードを忘れたときに詰む。
plausible-conf.envに以下を追加しておくこと:
MAILER_ADAPTER=Bamboo.Mua
MAIL_SERVER_HOST=smtp.example.com
MAIL_SERVER_PORT=587
MAIL_SERVER_USERNAME=user@example.com
MAIL_SERVER_PASSWORD=yourpassword
MAILER_EMAIL=noreply@example.com
SendGridやMailgunの無料プランで十分対応できる。
ミス2:スクリプトをキャッシュしてしまう
CDNやキャッシュプラグインがPlausibleのトラッキングスクリプト(script.js)をキャッシュしてしまうと、バージョン更新後に古いスクリプトが使われ続ける。WordPressであれば「Plausible Analytics」プラグインを使うと管理が楽になる。
ミス3:ボットのアクセスをカウントしてしまう
Plausibleはデフォルトでbotフィルタリングを有効にしてるが、自分のIPアドレスからのアクセスもカウントされる。開発中や記事確認作業のときに数値が歪む。
ダッシュボードの「Settings」→「Shields」で自分のIPを除外しておくこと。これを知らずに「アクセス増えた!」と喜んで、実は自分のアクセスだった…というのは地味によくあるミス。
ミス4:データのバックアップを忘れる
セルフホストの宿命として、データ管理は自分の責任。DockerのPostgreSQLのデータをバックアップしてないと、VPSが壊れたときに全データを失う。
# 定期バックアップ用コマンド
docker exec plausible_db pg_dump -U postgres plausible_db > backup_$(date +%Y%m%d).sql
cronで毎日自動実行するのが基本。
Google Analytics 4との正直な比較
「じゃあPlausibleで全部できるの?」という疑問に正直に答える。
Plausibleが勝ってる点
- セットアップの簡単さ:スクリプト1行で完了。GA4は設定項目が多い
- ダッシュボードのシンプルさ:1画面で必要な情報がわかる
- ページ表示速度への影響:1KBのスクリプトはほぼゼロインパクト
- プライバシー対応:クッキー不要・個人データ未収集
Plausibleが劣ってる点(正直に書く)
- 詳細なコンバージョン追跡:GA4はEコマース計測や複雑なファネル分析が得意。PlausibleはカスタムイベントAPIがあるが、設定の柔軟性はGA4に劣る
- データ量の上限:クラウド版は月間ページビュー数で課金。大規模サイトだとコストがかさむ
- 広告連携:Google広告との連携はGA4の独壇場。Plausibleにはない
- 無料プラン:クラウド版に無料プランはない(30日トライアルのみ)。セルフホストは無料だがサーバー費用がかかる
副業ブログや小規模サービスなら、Plausibleで十分すぎる。大量のコンバージョン計測が必要な本格的なECサイトには向かないかもしれない。
よくある質問
Q1. Plausibleのセルフホストは本当に無料?
セルフホスト自体は無料(MITライセンスのコミュニティエディション)。ただしVPSのサーバー費用は別途かかる。月1,000円前後のVPSで10サイト以上を管理できるので、サイト数が増えるほどコスパが良くなる構造。
Q2. WordPressに導入するには?
WordPressの公式プラグインディレクトリに「Plausible Analytics」という公式プラグインがある。これをインストールして、PlausibleのダッシュボードのAPIキーを貼るだけ。手動でスクリプトタグを貼るより管理が楽。
Q3. GA4からPlausibleに移行するときにデータは引き継げる?
引き継げない。Plausibleはゼロスタートになる。ただしGA4のデータをエクスポートしてBigQueryに保存しておくことで、過去データを参照する手段は確保できる。「過去データはGA4で見る、今後はPlausibleで見る」という運用が現実的。
Q4. セルフホストとクラウドプランはどちらが良い?
1〜2サイトならクラウドプランが楽(月9ドルから)。3サイト以上を運営してるなら、VPS1台でセルフホストしたほうが総コストが安くなる計算。エンジニアならセルフホストの設定自体も楽しめるはず。
Q5. 日本語は対応してる?
管理ダッシュボードの表示言語は英語のみ(2024年時点)。操作は難しくないので問題になることはほぼないが、クライアントに見せる場合は事前に確認を。
まとめ:副業ブログのアクセス解析はPlausibleで十分
GA4の複雑さに振り回されながら「ページビューを見たいだけなのに」と思ってるエンジニアには、Plausibleは本当にフィットしてる。
特にセルフホストの構成は:
- プライバシー対応のコストがゼロ(クッキーバナー不要)
- データが自分のサーバーに閉じる(海外サービスへのデータ送信なし)
- 月額費用が安い(VPS代のみ)
- ダッシュボードがシンプルで迷わない
副業でサイトを運営してる人、フリーランスでクライアントサイトを管理してる人、セルフホストが好きなエンジニアには特に刺さると思う。
まずはDockerで手元に立ててみて、30分で「あ、これで十分だ」と確認してから本番に移行するのがおすすめ。
セルフホスト用VPSを探してる場合は、ConoHa VPS(月880円〜)かXserver VPS(月830円〜)あたりが国内では使いやすい。
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